誰かの絵を真似たり、参考にすることはありませんでしたが、写真作品をイメージしたところはいくつかあります。
花を描くきっかけは、そもそも好きということのほかにもあります。大好きな写真家「アーヴィング・ペン」の代表作がまさに「FLOWERS」で、その憧れが、花を描く動機のひとつになっています。全体に濃く塗り重ねた絵は上田義彦さんの静かで深い写真を、白背景で花だけを塗りつぶした絵は、アルバート・ワトソンのポートレート写真のライティングを参考に。しかし、見た目は全然違うので、ヒントになったということに過ぎません。
美しい風景を目にした時、写真に収めたいと思うのは自然なことです。自分も同じように素晴らしい絵を見た時には「こんな風に描きたい」と思います。そうした場合にヒントや参考にするのは良いとしても、度がすぎると「パクリ」ということになってしまうので、気をつけたいところです。